B4小池くんが言語処理学会第29回年次大会にて研究発表を行いました。
2023年03月15日
早矢仕研究室B4の小池くんが言語処理学会第29回年次大会にて「テキスト・画像による情報消化効率のメディア別構成因子抽出」と題した口頭発表を行いました。
小池くんの卒業研究の一部であり、"情報の消化"という概念を導入することにより、階層的因子分析による情報消化性の評価モデルを提案し、4種類のメディアによる消化性を構成する因子を被験者実験により抽出しました。従来の情報伝達の評価では、情報が受信者に届くところまでしか対象としていなかったのですが、本研究では受信者が取得した情報の内容や目的をどのような観点で理解するのかというころまで対象とすることで、情報受信者が自身にとって価値ある情報を得ることを支援するメソッドへの応用が期待されます。
本研究の一部は株式会社メルカリR4DとRIISEとの共同研究である価値交換工学、そして科研費基盤B研究「データ流通市場のダイナミクスの解明と制度設計(20H02384)」の支援を頂きました。
タイトル:テキスト・画像による情報消化効率のメディア別構成因子抽出
著者:小池央晟(東大), 早矢仕晃章(東大)
概要:情報通信技術の発展と普及は一度に発信可能な情報量の増大と多様化をもたらした. しかし, 情報量の増大や情報の取捨選択が必ずしも情報の理解を促進する訳ではない. また, 従来の情報伝達評価では受信者への到達までが対象であり, 本来の目的である受信者の情報取得後の理解は十分に考慮されてこなかった. 本研究では受信者が取得した情報, その内容及び趣旨を正しく理解することを指す“情報の消化”概念を提案する. 実験では, 階層的因子分析を用いて情報の消化効率の評価モデルを提案し, メディア別に消化しやすさを構成する因子を抽出した.
発表論文に一部修正点があるため、修正版は以下のURL先を参照してください。
修正版原稿:https://arxiv.org/abs/2302.09189