修士2年の田嶋くんがIPSERAにて研究発表を行いました。

2026-04-25

  • research

2026年4月19日から22日にかけてフィンランド・ヘルシンキにて開催された購買・サプライマネジメント分野の国際学会であるIPSERA Conferenceにて、修士2年の田嶋くんが研究発表を行いました。

本研究は、サプライチェーン可視性(Supply Chain Visibility: SCV)が全体としては効率性や協調を向上させる一方で、その前提となる情報共有に伴うコストが企業間で均等に分配されていない点に着目しました。具体的には、サプライチェーンを有向ネットワークとしてモデル化し、情報開示による損失が上流方向に距離減衰しながら伝播するという仮定のもとで分析を行いました。その上で、モンテカルロシミュレーションを用いて、各企業のネットワーク上の位置と損失の期待値およびリスク(特にテールリスク)との関係を定量的に評価しました。

分析の結果、PageRankの高い企業ほど日常的な情報開示コストを大きく負う傾向があり、また媒介中心性(betweenness)の高い企業は極端な損失リスクにさらされやすいことが示されました。これらの結果は、サプライチェーンにおける情報共有の設計において、企業の構造的位置に応じた補償やガバナンスが重要であることを示唆しています。


タイトル:Who loses from supply chain visibility?

著者:Mahiro Tajima, Yukihisa Fujita, Kota Nakamura, Masahiro Kuwahara, Teruaki Hayashi